2017/03/27 鈴木邦男

「森友10万人デモ」で喋った

①国会前に行き、デモに参加

「森友10万人デモ」で挨拶。3/19(日)
「森友10万人デモ」で挨拶。3/19(日)
国会正門前で。2万人を前に
国会正門前で。2万人を前に
平野貞夫さん(自由党)
平野貞夫さん(自由党)
制服向上委員会
制服向上委員会
日本憲吉さん 日本憲吉さん

「死なばモリトモ」と言われている。爆弾発言の連続だ。国会で喚問されて、そこで、待ってましたとばかりの「自爆テロ」だ。

果たして安倍首相は森友に100万円の寄付をしたのか。

「決してやってない。これが本当なら、バッジを外します」と首相は言う。もしかしたら、これで首相は辞めるのか。安倍内閣は崩壊するのか。

都議会での石原慎太郎喚問は、どうも不発だが、こちら国会での喚問は、次々と衝撃発言が出るし、政治家、官僚の名前も次々と挙がる。

しかし、昔からいたのだろう。許認可を求め、政治家に近寄ってくる、得体の知れない人間は沢山いた。

だから、政治家の側だって、「人を見る眼」が出来ていたはずだ。

増山れなさん 増山れなさん

でも、この人物を信用してしまい、100万円という高額のカンパをして、「頑張って下さい」と言う。

単に信用されただけでなく、自らも、この人物に近づいていったのだ。

それに、この人物を信じるキッカケになったのは、どうも「愛国心」らしい。

つまり、森友学園という学校を作ろうとしている。周りから批判はされてるが、子供たちに教育勅語を暗誦させている。愛国心教育をしている。

これはすごい、と安倍首相は思ったのではないか。自らだって、愛国心を大切にし、憲法改正をやろうとしている。

マック赤坂さん マック赤坂さん

そこのところに感動したのだろう。

つまり、森友学園の人たちを「愛国者」と思い、信用した。

だから、講演会にも行ったし、自分たちの名前を使った学校も認めた。

「断わった」と言うが、それが弱い。「愛国心」に基づき、子供の時から愛国教育をしている。だから信用できる、と思ったのだろう。

しかし、スタートから間違っていた。「愛国心」を前面に出す人間に、まともな人間はいない。

自分の野心を押し込め、公のため、国のために働こうとしている。「愛国心」に心打たれたのかもしれない。

そんな、「愛国心」のいかがわしさについて話をした。

最前列で座り込み 最前列で座り込み

3月19日(日)、国会正門前、午前11時。「森友10万人デモ」に出る。国会議員が演説する。

そして私も挨拶させられた。10万人を前に喋るのだ。

興奮する。声も大きな声で言わないと、届かない。なんせ、10万人のデモなんだから。

だから言った。「全国から結集された10万人の皆さん!ご苦労さんです」と、やった。

大拍手と思ったら、大爆笑だった。な、なんなんだ。挨拶をしただけなのに…。

「どこに10万人がいるんだ! そんなにいないだろう」と言っている。ここに集まった人は、同じ気持ち、同じ不安なんだろう。

こんなプラカードも こんなプラカードも

でも、この日は、この「不安」をすくいとり、それを国会にぶつけてくれる。そんな思いがあったんだろう。

増山れなさんにも会った。皆、頑張っている。

「鈴木さんのおかげで、ネトウヨが治りました」という青年にも会った。

でも、全く初対面の人だ。「鈴木さんの本を読みました。それでネトウヨが治ったんです」と言う。ヘエーと驚いた。

私の本は、病気(ネトウヨ)を治すんだ。

②「自由のない自主憲法」よりは…

日本憲吉さんと 日本憲吉さんと

ともかく、思った。3月19日(日)は、大いに記念すべき日になった。

私にとっても衝撃的で、忘れられない日になった。「森友10万人デモ」に出て、10万人の前で喋ったのだから。

そうだ。前日も、すごい集会に出たな。憲法の集会だ。憲法を守ろうという人々の集会だ。

「憲法カフェ」という、埼玉県の川口でやった。会場は満員だった。

そこで、憲法についての話をした。「改正する必要はない!」とやった。

増山れなさんと 増山れなさんと

今は、占領軍などはいない。だから、自主的に改憲論議もできる。

でも、国防に金をかけ、中国、韓国になめられない日本にしようとして、日本人の人権、自由は抑圧される。

こんなのが〈自主憲法〉なのか。と私は言った。

そして、私の講演後、会場の皆は、7、8人の小グループに分かれて、討議をする。

私は、そこを回って、話を聞き、質問に答える。

面白い会合だった。コーヒーを飲みながら憲法を語る、という主旨なんだろう。

驚いたことに、次の日の新聞(埼玉新聞)にこのことが写真入りで出ていた。

③憲法・防衛問題では私は左翼

謎のマスクウーマンと 謎のマスクウーマンと
〈「自由のない自主憲法」
鈴木邦男さん川口で講演。自民改憲草案を批判〉

この見出しも、いいですね。本文ではこう書かれていた。

 
〈かつては右翼思想家として知られ、最近はリベラルな立場から安倍政権を批判している作家で思想家の鈴木邦男さんが、「自民党の改憲草案を問う」と題して講演した〉
「憲法カフェ」で。3/18(土) 「憲法カフェ」で。3/18(土)
〈この日の講演でも、「(自民党が進める)自由のない自主憲法より、自由のある(現在の)押し付け憲法の方がまだましだ」と持論を展開。君が代、日の丸については、森友学園問題にも触れ、「子どもに愛国心を一方的に強制するのは間違い」などと指摘した〉

これは、いい記事ですね。よくまとまってるし、私の言ったことがきちんと伝わっている。

また、参加者の反応も紹介している。

グループごとの討論会にも参加 グループごとの討論会にも参加
 
〈主催メンバーの東田伸夫さんは、「懐の深さ、柔軟で素直な精神に感心した」。地元の家具職人で元教師の守谷裕之さんは「すとんと心に響く講演だった」と感想を話した〉

これは新聞で読んで、知った。好評だったんだ。嬉しいですね。

翌日の「10万人デモ」では、「おかげでネトウヨが治りました」という青年に会ったし。私もいいことをしてるんだ。

皆に迷惑だけを与え、嫌われてると思ってたけど。いいこともしている。生きていていいんだ、と思いましたね。

この19日の「10万人デモ」はテレビでもやってたらしい。「お前も出てたぞ」と言われた。

お菓子を食べながら話し合う お菓子を食べながら話し合う

3月18日(土)、19日(日)の2日間。完全に左翼だ、リベラルだ。

昔は左翼と毎日のように殴り合いをしてたのに、変われば変わるもんだ。

この2日連続の「リベラルの日」から4日後、3月23日(木)は、加藤紘一さんの出版記念会に出た。

加藤紘一さんは去年、亡くなっている。でも、10年前に書いた『テロルの真犯人』(講談社)が、文庫本になった。

生前から話があったようだが、間に合わなかった。

そこで急遽、娘さんの加藤鮎子さんが「あとがき」を書いて出版した。

「埼玉新聞」(3/20) 「埼玉新聞」(3/20)

これは勇気のある本だった。その勇気に感動し、私も鶴岡でのシンポジウムにも出たし、いろんな発言もした。じゃ、これは来週、詳しく書くことにしよう。

加藤さんの発言が「売国的だ。許せない!」といって、右翼に自宅を放火されて、全焼した。

たまたまお母さんがいなかったので助かったが、大変な事件だ。

この右翼の人の考えだけでなく、その当時の「空気」のようなものが、「やっちまえ」「国賊を許すな」という声になる。右翼もそれに押されて放火した。

その意味での「真犯人」を指摘している。

この出版記念会は、3月23日(木)の朝8時からやられた。政治家のよくやる「朝食会」形式でやられた。

鮎子さんが事件の概要を話し、本の出版の経過を話す。

演歌師・岡大介さんも参加 演歌師・岡大介さんも参加

そして、記念講演があった。河野洋平さんだ。「加藤先生との共通点を求めるとすれば、二人とも右翼に放火されてるということです」。

そうか。そして、聞いている私もそうだ。右翼に放火された。

放火された3人が揃ったわけだ。

この日の夜は、高田馬場の「ミヤマ」会議室でマスコミの取材があった。

記者が1人か2人と思ったら、6、7人いる。まるで、勉強会か読書ゼミのようだった。

「私一人で来ようと思ったんですが、鈴木さんの話を聞きたいと、こんなに来ちゃったんです」と言う。ありがたい話だ。

終わって、皆で 終わって、皆で

地方へ行くと、「生きてる右翼を初めて見た」「どんなに狂暴な動物かと思ったら、おとなしいじゃないの」…と言われることがある。

まあ、「右翼」というと、エキセントリックで、超過激な人が多い。(と皆思っている)。

ところがこの人間は、くたびれて、だらしがない動物だ。そのギャップがいい。いや、このギャップだけで生きているんだ、この人は。と思いましたね。

【だいありー】

懇親会で 懇親会で
  1. 3月20日(月)午前中、原稿。
     午後から図書館。先週、15冊借りたうち、1冊がどうしても見つからない。「弁償します」と言ったら、「いや、同じ本を買って来て、それを収めて下さい」と言われた。金のやり取りが生まれないようにだろう。
     それで、ネットで買って、持っていくことにした。普通の本だったからいいが、もし貴重な本で、ネットオークションでしか買えない本なら大変だ。じゃ高価な本や貴重な本は借りちゃいけないんだな、と思いました。
河合潤さんと対談。3/17(金) 河合潤さんと対談。3/17(金)
  1. 3月21日(火)午前中、原稿。
     午後1時に明治神宮の中にある明治神宮会館へ行く。「楠木正成考 引き継がれた忠と義=再評価したい大楠公・小楠公=」を聞きに行く。
     産経新聞に案内が出ていた。ネットで申し込んで、当たったのだ。
     ものすごい人だった。大阪からバスで来た人もいた。産経新聞社が主催で、まず井沢元彦さんの講演。そして、東儀秀樹さんの演奏。
     それから、シンポジウム。四條畷神社の寺井種伯さん。湊川神社の垣田宗彦さん。大阪の千早赤阪村村長の松本昌親さんの3人。
     皆、楠木正成と縁の深い人たちだ。とても勉強になった。最後に主催者を代表して、産経の社長が挨拶した。
     前に会ったことがあるので、楽屋に行って挨拶をしました。
対談が終わって 対談が終わって
  1. 3月22日(水)午前中、原稿。
     午後2時、打ち合わせ。
     その後、家で又、仕事。
  2. 3月23日(木)午前8時、ホテルニューオータニ。
     加藤紘一さんの娘さんで、国会議員の加藤鮎子さんの政経セミナー。朝食を食べながらの勉強会だ。
     10年前、お父さんの書いた『テロルの真犯人』(講談社)が文庫本になった。その出版記念会。
「土風炉」で 「土風炉」で

そして、河野洋平さんの記念講演。満員だった。「政治とテロ」「今は右傾化か」…などのテーマで2人は話し、質疑もありました。

終わって、一度家に帰って仕事。

6時半から、「ミヤマ」会議室。マスコミの取材。1人か2人かと思ったら、10人近くがいた。勉強会か後援会のようだ。戦後70年と憲法について話す。

  1. 3月24日(金)なくした本をアマゾンで買ったので、それを図書館に持って行く。
     最近は、本は落とすし、飛行機のチケットも落とす。カサなんかはいつも忘れている。いかんな。注意しなくちゃ、ということをいろんなとこで言ってる。
「楠木正成孝」に参加 「楠木正成孝」に参加

そしたら、右翼の人に、「お前はもっと大事なものを忘れている」「もっと大きなものを落としている」と言われた。「日本人としての良心」「愛国心」を落としている。ということらしい。

ムッとするが、でも、うまいことを言う。そうかもしれないね。

夕方まで、家で仕事をして、夜、柔道に行く。

  1. 3月25日(土)午前中、原稿。
    午後から水道橋。イルカ保護の運動をしている坂野正人さんと会う。いろんな計画をしている。打ち合わせ。
  2. 3月26日(日)午前中、原稿。
     午後3時、初台の新国立劇場に行く。美輪明宏さんの舞台〈葵の上。卒塔婆小町〉を見る。よかった。
     終わって、楽屋に美輪さんを訪ねて、お話をしました。
     終わって、高円寺。若松孝二さんがよく来ていた酒場「一徳」に行く。若松さんの話をする。
満員でした
満員でした
パネルディスカッション
パネルディスカッション
産経新聞社社長の熊坂隆光さんと
産経新聞社社長の熊坂隆光さんと

【写真説明】

「森友10万人デモ」で挨拶。3/19(日)

①3月19日(日)午前11時から。国会正門前で。〈森友10万人デモ〉で挨拶しました。

国会正門前で。2万人を前に

②多くの人が集まりました。

平野貞夫さん(自由党)

③平野貞夫さん(自由党)。

日本憲吉さん

④日本憲吉さんも挨拶。

増山れなさん

⑤増山れなさん。

マック赤坂さん

⑥マック赤坂さん。

制服向上委員会

⑦制服向上委員会が歌をうたってくれました。

最前列で座り込み

⑧最前列で座り込んでる人たち。

こんなプラカードも

⑨こんなプラカードも。「さらば愛国詐欺師」だって。

日本憲吉さんと

⑩日本憲吉さんと。「日本国憲法」を朗読する運動をしています。

増山れなさんと

⑪増山れなさんと。

謎のマスクウーマンと

⑫謎のマスクウーマンと。

「憲法カフェ」で。3/18(土)

⑬3月18日(土)午後1時半から、埼玉県川口市桜町の「ふれあいプラザ さくら」で。〈憲法カフェ〉で講演しました。「自民党改憲案を問う」。

グループごとの討論会にも参加

⑭講演の後は、参加者はグループに分かれて、討議。私はそこを回って話し、質問に答えました。

お菓子を食べながら話し合う

⑮コーヒーを飲み、お菓子を食べながら話し合いました。

「埼玉新聞」(3/20)

⑯翌日の「埼玉新聞」に大きく載ってました。

演歌師・岡大介さんも参加

⑰演歌師・岡大介さんも飛び入りで参加し、歌ってくれました。

終わって、皆で

⑱終わって、皆で記念撮影。

懇親会で

⑲懇親会で。

河合潤さんと対談。3/17(金)

⑳3月17日(金)、河合潤さん(京大教授)と対談しました。『紙の爆弾』で。

対談が終わって

㉑対談が終わって。

「土風炉」で

㉒そのあと、「土風炉」で飲みました。

「楠木正成孝」に参加

㉓3月21日(火)明治神宮会館に行きました。〈楠木正成考〉引き継がれた忠と義=再評価したい大楠公・小楠公=

満員でした

㉔満員でした。

パネルディスカッション

㉕シンポジウム「再評価したい大楠公・小楠公」。(左から)寺井種伯さん(四條畷神社・大阪天満宮宮司)。垣田宗彦さん(湊川神社宮司)。松本昌親さん(大阪府千早赤阪村村長)。

産経新聞社社長の熊坂隆光さんと

㉖最後に、主催の産経新聞社社長の熊坂隆光さんが挨拶しました。それで楽屋に行って挨拶しました。私が産経に入社したのは1970年。熊坂さんは71年。それで、会うたびに「先輩!」と言われます。

【お知らせ】

  1. 4月8日(土)有末剛「緊縛夜話」「盲獣--あなたの世間に唾を吐く」。ザムザ阿佐ヶ谷。14:00からの昼の部の終演後、トークイベント。有末剛さんと高木尋士氏、そして鈴木邦男。「昭和のエロスとタナトス」。
  2. 4月13日(木)一水会フォーラム。午後6時半。ホテルサンルート高田馬場。ジャーナリスト・石高健次氏。「拉致事件が明白となって20年」。
  3. 4月20日(木)。午後7時から、BS朝日。「連合赤軍事件。45年後の総括」。3月9日に行われましたが、好評のため再放送するそうです。
  4. 4月21日(金)〜22日(土)。ソウルで高間響の「ツレがウヨになりまして」の公演が行われます。私も行くつもりです。芝居の前に高間氏とトークをやります。なお資金集めのためにクラウドファウンディングを実施しています。ご支援をお願いします。
  5. 4月28日(金)六本木ストライプハウス。19時からプレトーク。芝居は、カミュの「正義の人びと」で、プレトークの演題は「正義の尺度」。
  6. 6月10日(土)高円寺パンディッド。(高円寺北3-8-12フデノビル2F)。13時スタート。元「楯の会」阿部勉氏を語る会。又、阿部氏が主演した映画も紹介する予定です。(出演者)日野繭子さん(女優)。小川晋さん(映画史研究家)。鈴木邦男、他。料金2500円(1ドリンク付)。
  7. 6月20日(火)札幌時計台ホール。ゲストは小林節さん(慶應大学名誉教授)。
  8. 6月24日(土)劇団「再生」。『二十歳の原点』公演前に高木尋士氏とトーク。
  9. 7月21日(金)渋谷アップリンク。午後7時から始まる、映画「ベースメント」の終了後に、舞台挨拶があります。
  10. 7月29日(土)午後1時から阿佐ヶ谷ロフト。例年のように、「鈴木邦男生誕祭」です。
  11. 9月7日(木)9月8日(金)劇団「再生」。見沢知廉十三周忌追悼公演でプレトーク。
  12. 9月15日(金)青森県弘前市で講演です。