鈴木宗男さん。「国民大会」で
運命的な偶然だと思いましたね。
同じ日のほとんど同じ時間に、〈歴史的融和〉を求める二つの集まりが開かれていたんです。
一つは、高田馬場で開かれた〈日露平和条約締結促進国民大会〉。
私は右翼・民族派の運動に入って50年になろうとしますが、こんな体験は全く初めてです。
だって、開会してすぐ起立してる我々の前でロシア共和国の国歌と、日本の国歌が演奏されたのです。
「うーん、かつては不倶戴天の敵だったのになー」と思いました。
西田昌司さん
自民、維新の会、新党大地の人。それにロシア人のサルキコフさんも出席しています。ロシアからの留学生も出席しています。
そこで〈日露平和条約〉について論じ、〈日露友好〉を説くのです。
この時は知りませんでしたが、同じ頃、永田町では、自民党総裁室で開かれた党役員会で、安倍晋三首相は唐突にこう語った。
「戦後政治の総決算に挑むつもりだ」と。
その2時間後、首相はハワイ訪問を明かし、「4年間を総括し、未来に向けてさらなる同盟強化の意義を世界に発信する機会にしたい」と。
これは凄いことだ。
小林興起さん
「そんなことより靖国神社参拝が先だろう!」「アメリカに行って、謝るのか! 許せない!」という声もあるが、私は諸手を挙げて賛成したい。そこまで決断した首相の勇気を讃えたい。
オバマ氏が広島の平和記念公園を訪れたのは5月下旬の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)直後。
この時にも首相の真珠湾訪問が取り沙汰されたが、首相はきっぱりと否定した。「バーターした」と思われたくなかったからだ。
だが、首相は、真珠湾訪問の道を模索し続けた。
8月には昭恵夫人が真珠湾を訪ね、現地の反応を探った。
サルキソフさん
その一方で退任するオバマ氏との会談について「最後にふさわしい会談をしたい」と米側に打診した。
産経新聞によると、そこで浮上したのがオバマ氏の故郷であるハワイ・オアフ島での会談だった。
日米両国が8日(現地時間)に真珠湾で初の合同追悼式典を開く運びになったこともあり、これに合わせて会談を行う方向で調整が続いた。
そのあと、いろいろ横ヤリが入ったり、トランプ次期米大統領との会談があって、反撥を受けたりしたが、だが、オバマ氏は友好的だったという。
吉田豊史さん
首相が真珠湾訪問の意向を告げると、「私が強いることになってはならない」と笑顔で応じ、その場で12月26・27日の訪問が決まった。
この10日前には、首相は自らの故郷、山口にプーチン・ロシア大統領を招き、会談をする。北方領土問題も直に話し合われる模様だ。
これに臨む首相を激励し、平和条約締結を願う国民大会が開かれた。安倍首相が、「真珠湾訪問」を明かしたほとんど同じ時間だった。
主催者挨拶(木村三浩氏)
午後6時半から、高田馬場のホテルサンルート大会議室で行われた大会だ。
〈12.5 日露平和条約締結促進国民大会〉だ。
全国から多くの人が詰めかけた。
それに発言する国会議員の演説も熱い。
6時半、時間通り始まる。司会は日野興作氏。元気がいい。会場が引き締まる。
それから、ロシア、日本の両国国歌演奏。
まず、主催者挨拶。一水会代表の木村三浩氏だ。
全体総括(鈴木邦男)
なぜ今、こうした集会を開くのか。ロシアは日本の右翼・民族派の「敵」ではなかったのか。そんな批判もあるが、今を逃しては、北方領土返還の好機はない。プーチン、安倍首相の会談を応援し、激励しよう。そのためには「大きな差」も超えて、政界も民間も、与党も野党も、皆、協力して立ち向かうべきだ! と訴えた。
これからは「大会基調挨拶」だ。
⑴日本維新の会 吉田豊史衆議院議員
⑵コンスタンチン・サルキソフ山梨学院大学名誉教授
⑶自由民主党 西田昌司参議院議員
⑷元財務副大臣 小林興起氏
⑸新党大地 鈴木宗男代表
本当に忙しい中を、これだけの人たちが、高田馬場に駆けつけてくれた。熱い演説をしてくれ、最後まで残ってくれた。
国会では、いろんな動きがあったのに、永田町ではなく、わざわざ高田馬場まで来てくれたのだ。ありがたい話だ。
上田城で
それから、大会メッセージ。
⑴日露友好議員連盟幹事長・自由民主党総裁特別補佐。西村康稔衆議院議員
⑵日露友好議員連盟事務局長・民進党・白眞勲参議院議員
そして、佐藤雅史氏が「大会決議(案)」を読み上げる。
最後の「全体総括」は、鈴木邦男だ。「総括」というよりも、主催者側の「お礼のことば」ですね。
こういう集会は50年の活動人生の中でも初めてであり、とても感動しました、と挨拶しました。
巨大な真田石
政党の運動、左右の政治運動、市民運動は今までどちらかというと〈怒り〉〈憎しみ〉を主原動力としてやられてきた。
「…を許すな!」「…を打倒しろ!」と。私も長い間、そんな運動をしてきた。その方が人が集まるからだ。又、運動も大きくなる。
だが、〈運動〉だけを考えていてはダメだ。広く、国家そして世界のことを考えなくては…。
戦前、戦中、戦後とは世界も変わった。いつまでも同じことを言い、憎しみをぶつけていては何ら進歩がない。ロシアも、テーブルに着き、話し合おうとしている。安倍政権も本気だ。
真田井戸
この時、「ロシアは敵だ。騙されるな!」「話し合いに応じるな!」と言って政府批判をすることは簡単だ。
でも、それでは、いつまでも北方領土は返ってこない。話し合いに応ずる今、そこに出ていくべきだ。
それに、1か月前の、ある光景が目に焼き付いている。
新党大地の鈴木宗男さんの政治パーティだった。1か月ほど前に、ニューオータニの一番広いホールで行われた「鈴木宗男・貴子を叱咤激励する会」だ。
凄い人だった。多分、今、政治家のパーティで人が一番集まるのは宗男さんだろう。それだけ人気があるし、信頼がある。
「真田井戸」の説明
まず、宗男さんが元気に「挨拶」する。そして、ゲストの紹介だ。
何と、第一番目に安倍首相が登壇し、演説をする。今、ロシアと交渉している。宗男さんとは共同で、向かっている。島を取り戻すために、与党も野党もありません! と獅子吼する。
次は何と、森元首相だ。自民党の議員のパーティだって、こんな大物が二人も出ることはない。野党の新党大地のために来たのだ。島を取り戻すためには与党も野党もないと、それを見せつけられた。
森さんは、二人を並べて、「叱咤激励する会」となってるけど、どっちを叱咤し、どっちを激励すればいいのかな? と言って笑わせる。「そうか、宗男さんを叱咤し、貴子さんを激励すればいいのか」とも言っていた。
その内部です
もの凄い拍手だった。盛り上がった。
だが、ちょっと心配もあった。野党のパーティのために、与党のトップの人に来てもらうなんて、「転向」じゃないのか。姿勢が揺れてるのではないか。多分、同じ党の仲間たちも、そう思う人もいる。
普通なら、そんな心配、誤解を受けないように、与党の代表なんか呼ばない。
少しでも、文句をつけて、「だから与党はダメだ。正しいのは我々だけだ!」と主張する。普通の野党なら、そうする。少しでも違いを見せつけて、「自民党打倒だ!」と言う。その方が楽だ。
しかし、宗男さんは偉い。そんな誘惑には乗らない。
立川談慶さんの独演会
どんなに誤解されてもいい。これは一国のために自民に協力すべきだ。島を取り戻すために「党の都合」などは捨てよう。そう決断したのだろう。
この人は、多分、伊達政宗を超えたね、と私は思った。
宗男さんは、宮城県出身だ。お父さんの代に北海道に渡った。
お父さんは、宮城県生まれの息子に、「伊達政宗のようになれ!」という希望を込めて、「宗男」と名付けた。そして政宗になった。今や、政宗を超えた。
そうか。政治の世界だって、与党・野党の違いを超えて協力してるんだ。
我々だって小さなことにこだわっていてはダメだと思った。木村代表も、そう思ったのだろう。
いきなり舞台に上げられました
だから、この日は右翼・民族派の人たちを集めた集会だが、パネラーは、自民党、日本維新の会、新党大地…の人々だった。
ロシア人のサルキソフさんもいる。それで誰も文句を言わない。
与野党だって、小さな対立を越えて、国のために一致協力してるんだ。
我々だって、政党、民間の区別を越えて、協力すべきところは協力すべきだ、と皆、思ったのだ。
12月5日(月)、この日のことは忘れない。
日露が大同団結し、平和条約を結ぼうとしている。
打ち上げパーティで乾杯を
又、永田町では首相が、真珠湾に行き、慰霊をしようとしている。
世界的に見るならば、自分のことだけを考えて、悪いのは他国だとばかりに憎しみを他国に向け、それで自分の国民の人気を取ろうとしている国が多い。「愛国心」「ナショナリズム」は間違った使われ方をしている。
その中で、日本は、いい意味での愛国心、ナショナリズムを発揚しようとしている。
それは相手国、他国を尊重し、その国での愛国心、ナショナリズムを理解した上での自国のナショナリズムだ。
その互恵・平等・平和の精神から世界の新しい平和も生まれる。
そのスタートに立った上で、12月5日は、長く記憶されることだろう。
私の本を持って談慶さん
ケーキに写真が…
池波正太郎記念館で
街には「真田十勇士」の像が